地域副読本とは

市町村の多くは、教科書とは別に、地域学習のための教材を制作しています。これらを「地域副読本(または単に副読本)」とよびます。
特に、小学校社会科3・4年では、「自分の住んでいる地域」について学習する機会がありますが、教科書では見本として取り上げられた地域の事例が紹介されているため、それ以外の地域では、別途、自らの地域の教材を準備する必要があることから、多くの自治体では独自の教材を発行しています。

⇒この仕組みが「企業副読本」の原点

地域副読本の役割と類型について

小学校3・4年の社会科は、「地域学習」です。
学習では、地域のことをより具体的に学び、社会の一員としての自覚を身に付け、地域愛を育むという大きな目的があります。
教科書のみの学習では、どうしても地域固有の事がらが学習できないので、その手段として「地域副読本」があり、その種類は4つに大別できます。

4つに分類される「地域副読本」

説明タイプ

記述が中心で、イラストや図表、地図などの地域資料で構成されたもの。

資料タイプ

地域の写真や地図、年表等の資料に解説があり、そこから地域を読み解く工夫をしたもの。

作業タイプ

ワークシート形式のもので、児童が記入でき、見学などの際、活用しやすく工夫されたもの。

混合タイプ

上記で紹介した3タイプの良いところを取り上げたもので、汎用性において優れ、最も多い形式である。

地域副読本の制作について

地域副読本

ここでは一般的な「地域副読本」の制作形態と工程についてご説明します。
地域副読本の多くは、教科書に準じる教材として、地元の教育委員会、もしくは教科の研究会とタイアップして制作されます。

教育委員会が発行する場合は、競争入札によって制作会社が選定されるケースがほとんどで、副読本は基本的に無償で供与されるか、もしくは学校備え付けの備品となります。
最近は自治体の財政が厳しく、副読本の予算が確保できないところも出てきています。
このような場合には、教科の研究会が主体となって発行作業を進めることがあります。

教科の研究会が発行主体となる場合は、一般の問題集に近い商品形態となりますが、実際に使用される先生方が、監修・執筆の役割を担われ、出版社が制作支援をすることになります。

発行形態

発行元 各自治体の教育委員会 / 出版社
提供方法 無償配布 / 有償販売

制作工程

弊社では、いずれの形態においても、先生方と何度も編集会議をしたり、取材や撮影で現地に出向いたりして、豊富な経験と実績から、質の高い地域副読本の制作を行っています。

制作工程は、教育委員会主導であっても、研究会主導であっても、大きくは変わらず、一般的に、下記のような流れに沿って作業を進めます。

企業副読本においてもこのような工程で進められます。