出前(出張)授業

出前(出張)授業の背景

先進国の中で日本は、「キャリア(職業)教育」の取り組みが遅れています。1990年以降、企業はマーケティング活動や社会貢献活動を目的として、小学校へのアプローチをスタートさせましたが、少なからず、両者間のギャップによる軋轢が生じていました。
しかし、平成23年のキャリア教育の定義が発令されたことで、学校と企業間の相互理解も進み、「出前授業」という、企業が学校の現場に入るケースも増えてきました。

キャリア教育の定義

中央教育審議会(中教審)が、平成23年に、キャリア教育を、「一人一人の社会的・職業的自立に向け、必要な基盤となる能力や態度を育てることを通して、キャリア発達を促す教育」と定義したことで、教育現場に『キャリア教育』の意識が高まってきました。

しかし、多くの企業にとって、教育に関する専門知識がない中、学校現場で活動することは難しいことです。
仮に活動できたとしても、子どもたちがきちんと学べる教育(授業)を行うことはできず、結果的に、企業イメージの低下になったケースが多く見受けられました。

出前(出張)授業の目的

そもそも、出前(出張)授業を行う目的について考えてみると、教育を通して社会貢献を考えるという企業側のねらいはもちろんのことですが、それらが子どもたち(学校)に良い影響をもたらすことが、出前(出張)授業の価値を高めます。

企業のねらいとメリット

企業の社会的責任を教育の場で還元する。(=教育CSR)
教育現場に接することで、学校や子どもたち・親に対して、企業の事業への理解を期待でき、企業の好感度向上や商品のPRにもなります。
授業と社会(企業)のつながりを認識させることで、企業理解を深める。
子どもたちにとって、日々の授業においての学習が、社会や自身の人生に深くつながっていて、「何のために勉強するのか」といった学習の新たな一面を与えることによって、企業理解を深めることができます。
将来の貴重な人材の確保につながる次世代育成としての取り組みを行うことで、企業の存在価値を高める。
直接、子どもたちと触れ合うことで、企業の業態やイメージを伝えることができ、結果的に会社のファンになってもらい、働く場所として選んでもらえる可能性があります。特に、普段から子どもたちと接点のないBtoB企業には大きなアドバンテージが見込めます。
また、次世代の象徴である子どもに教育貢献をすることで、未来志向だという企業ブランドを印象付けられます。

子どもたち(学校)へもたらされる影響とメリット

学校で勉強していることは、大人になって社会に出たときに役立つと実感できることが、考える力を伸ばす。
日頃、学んでいることの延長線上に、社会に役立つ仕事や発明のヒントがあるということを感じてもらうことで、日常の他の授業に対しての見方を変えることができます。また、その中で、各々が自分の知識や経験、それまでの授業で学んだことから関心を持ったことを考え、自らで答えを導く楽しさに気付いてもらえます。
社会で自立して生きる力を養える。
小学生や中学生という時期に、普段接することのない社会人など、外部の大人と学習を共有することで、子どもたちは学校や家庭で学ぶ以外の知識や技能、コミュニケーション能力を高めることができます。それが自らの力で生き方を選択する能力を身につけるのです。
「キャリア学習」として大きな役割を果たす。
将来を担う子どもたちに、職業観を持たせたり、勤労の意味を感じさせたり、早くから社会の仕組みを知ってもらえる貴重な機会になります。また、未来の自分を楽しみに感じてもらえることがとても大切です。実際に働く人と触れ合うことは、次世代の子どもたちにとって非常に良い経験となり、物差しとなっていくに違いありません。

この企業と子どもたち(学校)、両者のメリットが生まれることこそが、出前(出張)授業を行うことの意義といえます。
弊社は、学校と企業の考え方を理解した上で、バランスのとれた良質な「出前(出張)授業」を提案します。

出前(出張)授業を実施するためルート

出前(出張)授業では、企業・団体が教育CSR活動として、自社が持つサービスや商品を、学校現場に役立つ教材に加工し、それを、実際に学校に出向き、子どもたちへの授業の中で提供します。このような出前(出張)授業を行う方法としては、大きく3つのルートがあります。

企業発信
1) 企業が出前(出張)授業の実施をウェブサイトやマスメディアに発信し、学校のリクエストを募る。
2) 企業が関係するエリア(本社や工場周辺)の学校に直接アプローチする。
学校発信
3) 学校が地元の企業に対して出前(出張)授業の依頼をする。

出前(出張)授業を成功に導くには

いずれのルートで実施する場合においても、出前(出張)授業の内容が学校現場に歓迎される内容でなければなりません。
出前(出張)授業を企画する際に、大切にすべきポイントとしては、

  • 企業が発信したい授業内容を、対象となる学年や教科に整合させること。
  • 学校の年間指導計画に沿った、通常授業の妨げにならない実施時期を計画すること。

が挙げられます。
この点に配慮することで、出前(出張)授業が、学校現場に受け入れられ、子どもたちや先生たちへの真の支援につながります。

 

また、出前(出張)授業を実施するにあたって、企業・団体が、
子どもたちを相手に一定の時間、学習指導することになりますが、ここで注意すべき問題は、

「自らの事業についてはプロフェッショナル。でも、子どもたちに学習指導を行った経験がない」ということです。

よく見かけるのは、企業の人たちが、資料を見せたり、実験をしたりして、一方的に授業をしてしまうパターンです。この場合、はじめは物珍しさもあり、興味があった子どもたちも、だんだん飽きてきて集中力が途切れてしまい、伝えたい事柄が定着しない結果になることがあります。

このように、普段、子どもたちに接することがない企業の担当者が、小学校などといった教育現場に入っていく際には、様々な課題があり、注意すべきポイントがたくさんあります。
学校では、あくまで子どもたちが主体であり、先生たちの行動や意見をしっかりと調べていく必要があります。
現場の子どもたちの評判が良くなかったり先生から指導が入るといったことが起こらないように、出前(出張)授業にはしっかりとした準備が必要といえます。

NKCのワンストップサポート「教育現場のプロにお任せください」

弊社には、長年にわたり、学校現場で教鞭をとってきた豊富な元教師陣と、子どもたちの心理状態や行動パターンを研究、周知する学識者ブレーンによる万全の体制が整っています。
また、企業ブランドや商品を、うまく授業や教材に組み入れ、企業価値を高める技術があります。

出前(出張)授業の企画から、簡単なオリジナル教材の制作・活用法など、入念に授業計画を作成し、最終的には先生の意見や要望などを企業にフィードバックすることで、より効果的かつ継続的な出前(出張)授業を実現することができます。

企業が “自前で” 出前(出張)授業を行うための「各種コンサルティングプログラム」

弊社がワンストップでサポートすることは、もちろんできます。
しかし、理想的な出前授業には、企業自身が、直接、子どもたちと触れ合い、先生や保護者との連携を深めていくことが大切だと考えます。
そのことが、真の企業ファンをつくり、企業ブランドの確かな構築につながるのです。

そこで、弊社では、企業が “自前” で出前授業を実施できるように、企業先生の養成をはじめとした、様々なコンサルティングサービスを用意しており、個々でご相談を受けることが可能です。

各種プログラム内容

  • 出前授業のための基本的知識の取得
  • 出前授業実践校の選定方法
  • 出前授業実践校へのアプローチ(効果的なDMの作成方法など)
  • 授業カリキュラムの作成
  • 授業の指導方法(年代別の子どもたちとの接し方や板書指導)
  • 企業の効果的なPRを授業に反映させる方法
  • 出前授業や教材の評価表の作成
  • 企業先生の教育(授業)研修
  • 出前授業とITC

 

出前(出張)授業は、子どもたちにとって、いつもと違った教材といつもと違う先生の授業で、ただ楽しい・面白いという時間で終わってはいけません。
企業人である先生の指導により、子どもたちが教科書では学べない知識を習得し、興味・関心を呼びおこすことができれば、あとは学校の先生が、企業が行った授業に基づき、子どもたちの学びを深め、広げることにより、出前授業の役割は成功したといえます。
また、企業と学校(先生)が連携する出前授業は、未来を担う子どもたちのキャリア教育にも通じています。